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執筆者の写真北林陽児

非合理的な行動の「合理性」



なんだか、訳の分からないタイトルですね・・・笑


一見、非合理的に見える行動でも、その裏には、合理性があるんですよ。


というお話です。


あなたは、自分でも「合理的じゃないな・・・」と思っていながら、やってしまう行動ってありませんか?


例えば、スリムになりたいのに食べ過ぎちゃうとか、貯金したいのに無駄遣いしちゃうとか、自分の気持ちを素直に言えないとか、仲良くしたいのに不機嫌になっちゃうとか・・・


そういう「非合理な行動」って誰でも沢山もっていると思います。


でも、実は、それぜ~~んぶ、合理的なんです。



あらゆる人の行動には、目的やメリットや利益があります。


人間は、ただ辛いだけの行動をとることはありません。


例えば、仕事は辛いよね、とかダイエットは辛いよね、と思うかもしれませんが、その時は辛くても「給料もらうという目的」「健康でしかもモテるというメリット」があるので、「ただ辛いだけ」ではありません。


そういう目的やメリットや利益があるから行動できるのであって、それらがなければ、そもそも人間は行動を起こさないと言うか、起こすことができません。あらゆることについてそうです。


例えば、奴隷とか捕虜とかの強制労働だって、働かなければムチで打たれるわけです。働けばムチ打ちがなくなる「苦痛の回避」というメリットがあります。



じゃあ、例えば摂食障害はどうなんですか?


私自身も過食嘔吐は長年やってたので、その苦しさとか良く分かりますし、「メリットなんて何にもないわ!」とおっしゃることは良く理解できます。


でも、あるんですよ。ただ、気づいていないだけ、意識に上がっていないだけなんです。


「非合理な行動」があるならば、その目的・メリット・利益をよ~~く考えてみましょう。


私の場合は、「ネガティブな気持ちを紛らわせる」というメリットがありました。


例えば、寂しい、孤独、退屈、怠慢というような気持ちがありました。


あるいは、「望むことの代わり」というメリットもありました。


何かに熱中したい、負荷のかかる努力をしたい、頑張ったご褒美が欲しい


まあ、全てをざっくりとまとめると「心の空虚さ」と言ってよいかもしれません。


物を食べると、「心の空虚」が埋まるという大きなメリットがあったわけです。


確かに、一見非合理的です。


不健康で、太るし、モテないし、お金も無くなるし・・・


でも、「心の空虚が埋まる」という大きなメリットがあったわけです。



どうしたら、その行動をやめられるか?


まずは、自分が隠し持っている目的・メリット・利益を、意識に上げることです。


今までずっと非合理的だと考えてきた行動を、いやいや実は合理的なんじゃないだろうかという前提に立って、目的・メリット・利益を探してみましょう。必ずあります。


次に、その目的・メリット・利益が見つかったら、自分はそういうメリットが必要としているということを、深く認めていきます。


この「深く認める」と言うのは具体的にはどういうことかというと、「感謝する」ということです。


例えば、心の空虚を埋めるために頑張ってくれた過食嘔吐に対して、長年に渡るその努力と貢献に、感謝するわけです。


もっと言ってしまえば、過食嘔吐は自分のために頑張ってくれていたのに、自分は逆に非合理的だと言って責めてきたという非を認めて謝る必要性すらあります。



私はこれだけでなく、様々な方法を試してきて、今では摂食障害はほぼなくなったと思います。


しかしながら、この記事を書いていると、ボロボロ涙が出てきてしまいました・・・。


ので、今日はここら辺で終わりましょう。


摂食障害については、書くことが沢山ありそうだなと思った今日のブログでした。







2 Comments

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Guest
Jun 07, 2023
Rated 5 out of 5 stars.


拝読しながら「わたしなんて夜中に甘いものやめられないけど、その理由知ってたもん。イヤなことから(精神的に、実際は逃げられてないけど)逃げられてるつもりになるから。弱い自分に『よしよしよし』ってする代わりだから。口の中に甘くて柔らかいものや、塩辛くて硬いものが、次から次へとやってくると、唇の内側が満たされて、なんか甘やかされてるような錯覚が起こるんだもん。」と思ってました。

そしてそんな自分を「毎晩毎晩、ほんと、バカだよねー」と言って卑下しながら食べ続けてきました。

だって寂しいんだもん。だって、子どもの頃あんな親に当たっちゃって、その頃はひたすらケナゲに気に入られようとがんばったけど、ウン十年たった今でも、下僕扱いだもん。

食べ物は慰めてくれるもん。体に悪いのわかってるけど


わかってるのにこれまたウン十年、全くやめられてないから、159cm54 kgから40kgまで、伸びたり縮んだりしてきたんだもん。

わかってるだけでは治らないんだもん、と思っていたら


非合理だと言って責めてきたことを謝り、長年の努力と貢献に感謝するということです。

(先生のメルマガの表現を引用させていただきました。)


ここを読んで、じわーと涙が出そうでした。

それ!そこ!全くできてない!

自分のことバカとか呼んでました。

とんでもないことでした。

今までこの夜中の過食のおかげで、なんとか命長らえて、社会人のフリして生きてこられたんだな、と。

もっとしっかり原因を見つめ、感謝します。


そして、人と仲良くしたいのに、一人は寂しいのに、なぜかフッと離れてしまい、「いいよいいよ、どうせ自分なんて…」となる心のクセに、どんなメリットがあるのか自分なりに探ってみたいと思います。

またこの話題を取り上げてください。

先生も泣かれるんですね…ピカピカの笑顔のお写真が眩しいですが。







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北林陽児
北林陽児
Sep 01, 2023
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「毎晩毎晩、ホントばかだよね」と卑下しているとのこと、とても辛いことですね。でも、その行動は、必要な行動で、あなたを助けてくれているのです。それをわかってあげられると良いですね。

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