top of page
  • 執筆者の写真北林陽児

わざと味覚と嗅覚をマヒさせる


ボクシングでは、強い方が大きく見える


先日、ボクシングの井上直哉とフルトンの大きな試合がありました。


試合後、Youtubeなどで解説動画を見ると、何人かの元チャンピオンのような解説者が口を揃えて「井上直哉が大きく見えたね!」と言っていました。


物理的にはフルトンの方が大きいのですが、「強い方が大きく見えるんだよね~」と彼らは口を揃えて言っていました。


この現象はまさに、先日私が記事にしていた視覚は、関係性や重要性や意味合いを加味して修正されたうえで見えているという話のことです。


味覚と嗅覚がマヒした事例


さて、視覚については、すでに何度か取り上げましたから、今日は味覚と嗅覚について書いてみましょう。


何年か前に、友人と一緒に食事をしている時に、「味覚と嗅覚がなくて食事が面白くない」という内容の話をされたことがあります。


その友人は20代で健康そのものですから、心理的な問題だろうなと思って、話を聞いてゆきました。


こういう場合には、その症状によってどのようなメリットを受けているかという切り口から入っていくとうまくいく場合が多いです。


すると、「嗅覚がマヒしていると赤ちゃんのオムツを替えずに済む」というメリットがあることに気づきました。


奥さんが先に気づいてやってくれるので、自分はやらずに済むわけです。


味覚嗅覚の異常というのは、奥さんに対する言い訳として完璧と言ってよいでしょう。


認識が変更されれば、回復する。


その頃、その友人は子育てに苦しんでいて、放っておいても成長するもので、つまらないのに義務的にやらないといけない苦行というような感じで子育てを認識していました。


こういう場合には、子育てに対する認識を少し変更する必要があります。


「子育ては無意味な苦行」という考え方から、子育てに価値を見出し喜びや感謝の気持ちを持っていれば、オムツを替えることにも積極的に取り組むことができるでしょう。


そこで、「何か子育てに取組んで良いこととか、価値ってありますか?」というような感じの質問をするわけです。


そうすると、「自分1人ではできない発見や成長につながる感じがする」という答えがありました。


そして、その気づきと同時に、味覚が戻ってきて「食事が美味しいです」と言い出しました。


お互いに時間がない中でカウンターで食べるような店だったのですが、心はポイントさえ押さえれば、これだけの変化をもたらすことができます。


この事例では、オムツ交換を代表として子育てに嫌々取り組む姿勢が原因となって、味覚嗅覚の問題を引き起こしていたわけです。


ですから、子育てに対する姿勢に変更して前向きな気持ちを取り戻せば、味覚嗅覚をマヒさせるメリットがなくなって、回復するわけです。


五感は、自分の世界観に合うように働いている。


さて、ここまで視覚、重量感、味覚、嗅覚が、心によって修正を加えられる事例を紹介してきました。


感覚器官というものは、外界の状況を、自分の心の中へと取り込むためのものです。


私たちは外界を「客観的に」捉えていると考えていますが、実は、捉えた時にはすでに、自分の世界観に合致するように、自分の都合に合うように、加工・修正を加えられています。


ですから、「子育てはつまらない」から「子育ては面白い」へと世界観を変更することによって、新しい世界観に都合の良いように味覚・嗅覚が回復したわけです。


世界観、つまり自分自身の心をどのように持つかがいかに重要かが分かるのではないでしょうか?














Comments

Rated 0 out of 5 stars.
No ratings yet

Add a rating
bottom of page