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  • 執筆者の写真北林陽児

前世療法は、効果があるのか?

世の中には様々な心理療法があって、科学性の高いものから、スピリチュアル色の高いものまで本当に多種多様です。


しかし、一般的に広くは理解されておらず、ミステリアス、不思議、非科学的、怪しいなどと思われている方もいらっしゃるような気がします。


そんな心理療法の中でも、最もミステリアスな好奇心を引き付けるのが、前世療法ではないでしょうか?


私ももう10年近くも前のことですが、前世療法をやっているセラピストのところに行って話を聞いたことがあります。


その方は、自分自身の体験として前世療法がいかに有効であったか、そして前世が実在することを熱く一方的に語られる人で、正直言って閉口してしまいました。


そういう経験がありますので、できるだけ中立的な立場で冷静に、前世療法について語ってみたいと思います。


ちなみに、私自身はセッションの中で前世療法を特に積極的に行っているわけではありませんが、私が意図して促さなくても、クライエント自身が前世を思い出して、結果的に前世療法になるということは、たまにあります。


あるいは、クライエントから事前に、「前世療法をやってみたい」と言われれば、じゃあやってみましょうかというスタンスです。


そういう実体験からの結論を言ってしまえば、前世療法の有効性は高いと思います。


特に、心が固く閉ざされていて、他の技法では開くことのできない扉を開けることができる印象があります。


ただし、前提があって、クライエント自身が前世に対して否定的な信念を持っていない場合に限られると思います。


私のセッションでは、子供の頃へと時代をさかのぼって記憶をたどったり、味わっている感情や感覚から何かを連想してもらうことがあります。


すると結果的に、子供時代にとどまらず前世の記憶までさかのぼっていくことや、感情や感覚から前世のことを連想するということが起こることがあるのです。


私自身は、前世の記憶へと誘導はしていませんから、クライエントが自発的に行っているわけで、本人が否定的な信念を持っている場合にはこのようなことは起きてきません。


セラピストとしては、クライエントが想起したことについては、前世であれなんであれ、無条件に全てを受容します。


心理療法では、心の奥にあるものを探っていって、見つけ出した思いや感情をよく味わって、受容していくことによって、心を癒していくということをします。


心の奥を探ったら前世と言うものが出てきたことは事実ですから、それに伴う思いや感情を味わって受容するのは、前世療法であろうと他のスキルであろうと同じことなのです。


つまり、本質的には同じことをしているわけですから、同じように効果があることは特に不思議なことではありません。


しかし一方で、子供時代の記憶をたどるセラピーと、前世の記憶をたどるセラピーでは、過程や効果が異なる面ももちろんあります。


しかし、その話については明日へと持ち越しましょう。


前世療法というのは、とても面白いテーマですからね。

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