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  • 執筆者の写真北林陽児

母親との関係と、食欲

前回は、実際の事例の話から、仕事のストレスと食欲の話をしましたね。

 

仕事で不自由な思いをしている分、自由に食べることで心を癒しているというような話でした。

 

さて、それでは、もう一歩深めて、その仕事のストレスはどこから来ていたのでしょうか?

 

それが実は母親との関係から来ていたのです。

 

「仕事のストレスと母親」と言われると、「なんで?関係ないでしょ」と思われる人もいると思います。

 

また同時に、「あ~そうだよね~」と思われるかたもいるでしょう。

 

この事例の相談者は、子供の頃から母親の過干渉を受けてきました。

 

そして、「母親の言いなりにはなるまい」と心の奥で決意していました。

 

これは心のクセとして染みついていて、無意識のうちに、そういう思考が発動するようになっていました。

 

その思考が母親に対してのみ発動されるならば、家庭内の問題にとどまります。

 

しかし、母親に似ている人、母親と共通点のある人に出会うと、同じように発動してしまうことが、ストレスの元凶になっていました。

 

例えば、母親と似たような年齢の女性のお客さんが来店されると、無意識のうちに、「言いなりにはならないぞ」という思考が発動してしまうのです。

 

しかし、もちろん相手はお客様ですから、言いなりになってこその仕事です。

 

従って、意識の上では、「ご要望に沿わなければ・・・」と思っているわけです。

 

ここで、無意識レベルの思考と意識レベルの思考の間で、大きな葛藤が生じてしまいます。

 

例えるならば、車のアクセルとブレーキを同時に踏み込む状態です。

 

車には大きな負担がかかりますよね。

 

この大きな葛藤、大きな負担こそ、仕事のストレスです。

 

仕事のストレスは、「自由にできない、束縛されている」ということでしたが、その正体は、「相手の言いなりにはならない」という心の奥の本当の気持ちを、「ご要望を沿わなければいけない」という気持ちで抑え込んで、縛り付けているから生じるのです。

 

つまり、束縛しているのも自分、そして、束縛されているのも自分なのです。

 

さて、この話をまとめてみましょう。

 

母親から過干渉を受ける

 ↓

「言いなりになるまい」思考が生まれる

 ↓

仕事がストレスフルになる

 ↓

自由を味わうために食べ過ぎる

 

という流れになっているわけですね。

 

この流れを把握することができれば、食べ過ぎるという問題の根本的な原因、根本的な解決方法が見えてきます。

 

それは、「言いなりになるまい」という思考のクセを解除することです。

 

その思考から解放されれば、仕事でのストレスは生まれませんし、ストレスがなければ、食欲も弱まります。

 

さて、今日は、欲の話を取り上げたのですが、これは何も食欲に限ったことではありません。

 

人間の様々な不適応な言動の裏側には、このような心のメカニズムがあります。

 

そして、そのような問題は、その心のメカニズムを解除することで解決が可能なのです。

 

そして、その解除方法は、「言いなりになるまい」というような心の奥に持っている気持ちに気づき、理解し、受容することなのです。

 

そして、その具体的な方法こそ、心理療法でありメンタルスキルと言うことになるのですね。


メンタルスキルを体験してみたい、学びたい、習得してみたいと思われる方は、是非セミナーにお申込みください。

 

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